子どもにかける言葉で、何か気をつけていることはありますか?

普段何気なく使用している言葉の中にも、もしかしたら、子どもに言ってはいけない言葉を使っているかもしれません。
実は、子どもに言ってはいけない言葉って、けっこうたくさんあるんです。
だから、意識をしないと、知らない間に子どもを傷つけていた、なんてことになってしまいます。
子どもに言ってはいけない言葉を、適切な言葉に置き換えることができたら、きっと子どもはぐんぐん成長するはずです。
この記事では、子どもに言ってはいけない言葉と適切な言葉をまとめてあります。
記事を読み終えると、知らず知らずのうちに子どもを傷つけることなく、適切に導くことができます。
子どもに言ってはいけない言葉の共通点は?
子どもに言ってはいけない言葉は、共通点があります。
子どもに言ってはいけない言葉の共通点として、
・子どもを傷つける言葉
・子どもを比べる言葉
・子どもの存在を否定する言葉
・子どもがネガティブな感情を抱く言葉
このような言葉は、使ってしまうと、子どもを傷つけるばかりか、子どもの自己肯定感も低くなってしまいます。
誰でも知っての通り、言葉の力は絶大です。
言葉の力が大きいからこそ、子どもに適切な言葉をかけることで、子どもを適切に導けるようにしましょう。
では、実際にどのような言葉がNGなのか、みていきましょう。
この成績は何?
いきなり頭ごなしに「この成績は何?」と子どもを圧迫する言い方は、NGです。

子どもに勉強を教えることなく、たまたま目にした成績に文句を言ってはいけません。
子どもは、学校で教えてもらうだけでできる人と教えてもらってから家庭で復習をしないとできるようにならない人がいます。
学校の勉強だけでできるようになればいいですが、ほとんどの子どもは、家庭での勉強が必須です。
そんな時に、重要なのが、家庭で勉強の面倒を見てくれる人の存在です。
子どもは、一人でできるようにはならないので、家庭で一緒になって勉強してくれる人が必要です。
何が悪かったのか、一緒に考えてみようか
「この成績は何?」と言う代わりに、「何が悪かったのか、一緒に考えてみようか」と言ってみてください。
できない原因を探り、一緒になって解決策を考える方が、子どもの成績は上がります。
一緒になって考えると、子どものモチベーションも上がります。
また、子どもが自己否定せずに、ポジティブに勉強することもできます。


何回言ったらわかるの?
「何回言ったら分かるの?」という言葉も言ってはいけません。
そもそも子どもは何回も同じこと言わないと分かるようになりません。
だからこそ、子どもに対しては何回も言ってあげることが重要です。
大切なことは、その時々の状況に合わせて、何回も言ってあげることが重要です。
「何回言ったら分かるの?」とネガティブに言ってしまうと、子どもは「何回言っても自分はできないんだ」思ってしまいます。
自分はできないと言うレッテルを自分で貼ってしまうことになります。
自分はできないと思うと、何に対しても挑戦する気がなくなります。
「重要なことだから、もう一回言うね」
「重要なことだから、もう一回言うね」と言ってあげましょう。
そうすることで、自分が今言われていることは、重要なことなんだと意識してくれます。
何回も何回も教えてもらうことで、子どもは言われなくてもできるようになります。
また、ポジティブに言われることで、子どもは安心して挑戦できるようになります。
大事なことは、その都度何回でもしっかりと教えてあげましょう。
何でできないの?
何でできないの?という言葉も言ってはいけません。
子どもは、「何でできないの?」と言われると、できない理由を探してしまいます。
できない理由が見つかると、「だから自分はできないんだ」と自分で自分にレッテルを貼ってしまいます。
「どうしたらできるようになると思う?」「何でできたと思う?」
このように声をかけてあげることで、子どもはできない原因を探し、どうしたらできるようになるのかを考えるようになります。
子どもができない理由が分からない時には、一緒に考えることが重要です。
その時に、問題点や原因など、適切に導くためのヒントを与えてあげるなど、改善点も考えさせるとより良いでしょう。
「やっぱりお前には無理か」
この言葉も言ってはいけません。
この言葉を聞くと、子どもは「やっぱり自分はできない子なんだ」と思うようになります。
また、劣等感を持って生きてしまいます。
自分はできない子という感覚は、自己肯定感とも密接にかかわっています。

ありとあらゆるモチベーションとも関係しています。
自分でできないと思っているのに、やる気なんかでませんよね。
また、親からこの言葉を聞くことで、親子の信頼関係を台無しにしてしまい、子どもを傷つけてしまいます。
「今回は失敗したけど、次もまた挑戦してみようね」
このような声掛けをして、自分も頑張ればできると思わせることが重要です。
「お前には無理か」という時は、どんな場面であれ、失敗した時だと思います。
親としては、子どもが失敗すると受け入れられない気持ちになり、どうしてもこのような言葉を言ってしまいます。
失敗と聞くと、どうしてもネガティブ印象を受けますが、必ずしもそうではありません。
失敗に関しての捉え方も変えていかなければいけないんです。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。


言うこと聞かないと怒るよ
この言葉もNGです。
脅すような言葉や何かを引き換えにする言葉は、その瞬間では効果があるような気がしますが、長期的に見るとそうではありません。
子どもはなぜそれをしなければいけないか分からず、その場しのぎの対応になっています。
また、自分自身で考えることもしないので、結局もう一度教えなきゃいけません。
長い目でみたら、やはり丁寧になぜ適切な行動をしなければならないのかを、子どもに伝えることが重要です。
もう一つ大切なことは、子どもを言うことを聞かせようと思わないことです。
そもそも自分以外の人間は、コントロールできません。子どもも同じです。
言うことを聞かせるのではなくて、自分自身で考えさせるようにしましょう。
自分の行動の何がいけなかったのか、考えてみよう
親から見て、子どもが適切ではない行動をとったら、それの何がいけなかったのかを考えさせてみましょう。
自分の行動を子どもに振り返らせて、なぜいけなかった、どうしたらよかったのかを考えることが重要です。
考える時間ができれば、子どもは次から適切な行動がとれるようになります。
早くしなさい
早くしなさいと言う言葉も使ったらいけません。
子どもは大人が望むように早くできないし、子どもなりには一生懸命早くしています。
早くやっている時に、親からまくしたてられるように「早くしなさい」と言われると、余計やる気がなくなってしまいます。
また早くしなさいと言う言葉は全然具体的ではありません。
だから、「早くしなさい」と言ったところで、子どもはどうしたら良いのか分からないので、効果がありません。
~時~分に出発するから、それまでに準備しよう!
「早くしなさい」と言う代わりに、「~時~分に出発するから、それまでに準備しよう」と、具体的に言ってみましょう。
こうやって、具体的に言うことで、子どもは見通しをもって準備をすることができます。
また、日頃から準備にどのくらい時間がかかるのかを把握することも重要です。
準備に30分かかるなら、出発の30分前から準備を始めれば、遅刻することはなくなります。
子どもには、分かりやすく具体的に伝えると効果的です。
この子は本当できない子で!
「できない子」という表現も絶対に言ったらいけません。
特に日本人は、国民性からか、自分の子どもを適切に褒めることができません。
人と話している時にも、ついつい「この子は、何をやっても本当にできなくて」と話してしまいます。
実は、それを聞くたびに子どもは嫌な思いをしています。

表面上は笑っていたとしても、子どもは絶対に傷ついています。
子どもは、基本的には親の言うことを信じています。
だから、親が言ってるから「自分はできない子なんだ」と思ってしまいます。
自分はできないと思へば思うほど、やる気も出ないし何かに挑戦しようという気持ちはなくなります。
この子は苦手なことも多いけど、こんなところが良い所なの
我が子ができない子というよりは、できないことも当然あるけど、良い所もたくさんある、というような声掛けができるようにしましょう。
人の前で自分の子どもを褒める事はなかなか難しいですが、少しでも認めてあげられるようにしたいですね。
ちゃんとしなさい
「ちゃんとしなさい」という言葉も言ってはいけません。
なぜかと言うと、ちゃんとしなさいと言う言葉は具体的ではないからです。
子どもからすると、自分はちゃんとしてると思っています。
例えば、座ってご飯を食べている時に「ちゃんとしなさい」といっても、子どもはちゃんとご飯を食べていると思っています。
だから、「ちゃんとしなさい」ではなく、具体的にどうすれば良いのかを伝えてあげましょう。
「ちゃんとしなさい」とはどういうこと?
・背筋が曲がってるのか
・箸の持ち方が違うのか
・お茶碗を持っていないのか
・こぼしている
・足がぶらぶらしている
「ちゃんとしなさい」という一言でも、これだけの意味があります。
だから、子どもからすると、何をしたらいいのか分からなくなってしまうんです。
具体的に、「~ができていないから~しようね」
「ちゃんとしなさい」ではなく、具体的にどうしたら良いのかを伝えてあげるようにしましょう。
仮に、背筋が曲がっていたのなら、「背筋が曲がっているから、伸ばそうね」といって、具体的にどうしたら良いのかを伝えることが効果的なんです。
あなたが男の子(女の子)ならよかったのに!
「あなたが男の子(女の子)ならよかったのに」など、存在を否定するような言葉は絶対に使ったらいけません。
このような言葉は、子どもの存在を全否定してしまう言葉だからです。
子どもは、自分が生まれてきて良かったんだと思えないと、多くの問題を抱えてしまいます。
生まれて良かったんだと思うためには、存在全てを受け入れてあげる必要があります。
そのためには、子どもが失敗しても成功しても受け入れてあげなければいけません。
また、生まれてきたのが男の子でも女の子でも、どちらでも大切な我が子に変わりはない、という気持ちも伝えてあげることが重要です。
このような言葉は、虐待の一種ですので、絶対に言わないようにしましょう。
生まれてきてくれてありがとう
替わりに「生まれてきてくれてありがとう」と存在を肯定してあげることで、生きていくために必要な自己肯定感も高まります。
存在を否定するような言葉を言ってしまうと、子ども生まれてこなきゃよかったと思ってしまいます。
勉強しなさい
この「勉強しなさい」という言葉も、NGです。
むしろ、勉強しなさいと言えば言うほど、勉強しなくなるというデータもあります。
だから、親がしなければいけないことは「勉強しなさい」ということではなく、「勉強って楽しい」と子どもに思わせることです。

ママにも教えて
「勉強しなさい」という代わりに、「ママにも教えて」と言ってください。
「教えて」とお願いすると、子どもは得意げになって教えてくれます。
教えるということが、復習にもつながります。

子どもに言ってはいけない言葉のまとめ
子どもに言ってはいけないNGワードを10個まとめてみました。
子どもに言ってはいけない言葉が理解できたと思います。
これ以外にも、たくさんありますが、この代表的な10の言葉を、適切な表現にすることで、子どももぐんぐん成長するはずです。
このような言葉を言っていないか、一度振り返ってみましょう。
・この成績は何?
→何が悪かったのか、一緒に考えてみようか
・何回言ったらわかるの?
→「重要なことだから、もう一回言うね」
・何でできないの?
→「どうしたらできるようになると思う?」「何でできたと思う?」
・「やっぱりお前には無理か」
→「今回は失敗したけど、次もまた挑戦してみようね」
・言うこと聞かないと怒るよ
→自分の行動の何がいけなかったのか、考えてみよう
・早くしなさい
→~時~分に出発するから、それまでに準備しよう!
・この子は本当できない子で!
→この子は苦手なことも多いけど、こんなところが良い所なの
・ちゃんとしなさい
→具体的に、「~ができていないから~しようね」
・あなたが男の子(女の子)ならよかったのに!
→生まれてきてくれてありがとう
・勉強しなさい
→ママにも教えて

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