「サーカスの象」のお話を知っていますか?
サーカスで活躍している象は、生まれた時から鎖につながれています。
小さい時から鎖につながれているので「この鎖を引きちぎって逃げ出そう」と思わないんです。

しかし、象に「引きちぎって逃げよう」という考えがないので、自分の本来の力を過小評価してしまっています。
私たちは、この「サーカスの象」から多くのことを学ぶことができます。
特に子育てをしている時には、大いに参考になる事例です。
・ついつい子どもにネガティブ言葉をかけている。
・否定的な言葉で子どもを縛りつけている。
・「できない子」だと決めつけている。
こういった親の行動によって、小さい頃から「できない」と刷り込まれてしまった子どもは、自分の可能性をつぶしてしまいます。

この記事では、「サーカスの象」のお話を紹介するとともに、YDK(やればできる子)になるために、子どもにどのように接すれば良いのかがまとめてあります。
この記事を読んで子どもに接すると、「自信を持ち、好奇心旺盛で、やる気に満ち溢れた」子どもになります。
子どもに「自分なんてできない」と思わせるようなネガティブな言葉をかけるよりも、「自分はできる」と思わせるような声掛けができるように実践してみましょう。
・サーカスの象。
・ネガティブな言葉が子どもに与える影響。
・子どもが「YDK」になれる接し方。


「サーカスの象」のお話を知っていますか?
「サーカスの象」から多くのことを学ぶことができます。
サーカスで人気者の象が逃げ出さないために、どのようにしているか知っていますか?
実は「鎖でつないでおく」だけなんです。


でも、象は逃げないんです。
逃げ出さない理由は「小さい時の刷り込み」
刷り込まれるプロセスはこんな感じ!
- 生まれたばかりの頃、小さな象よりも大きな杭を象の目の前でがんがんと地面に打ち込む。
- 象の体中にロープや鎖を巻き付け、身動きが取れない状態にする。
- 鎖やロープを大きな杭に括りつける。
- 逃げ出そうと抵抗するが、全く身動きが取れなく、逃げ出すことができない。
- 逃げるのをあきらめる。
象は「絶対に抜け出せない。」と感じてしまい、抵抗するのをあきらめてしまいます。
このままの状態で象が大きくなっても、小さい時の刷り込みのせいで逃げ出すことはありません。
大人の象になると、鎖や杭なんて簡単に壊せます。
それほど、子どもの時のネガティブな感情は大きな影響があります。
サーカスの象になってしまう否定的な言葉!
人間は象は違う生き物です。
しかし、人間も一歩間違えると「サーカスの象」の状態になってしまいます。
その一番の原因となるのが、親からの言葉です。
子どもと一緒に生活をしていると、こんな言葉をかけていませんか?
・はやく準備しなさい。
・何でできないの?
・なにぐずぐずしているの。
・本当に何をやってもできないんだから。
・何回言ったら分かるの?これで3回目よ。
・うちの子は、運動も勉強も全然できなくて。

みなさんも、一度は子どもに言ったことがあるのではないでしょうか。
実は、このような否定的な言葉を使い続けると、子どもが「サーカスの象」のように「何をやってもできない」とあきらめてしまいます。


一番信頼している親からネガティブな言葉を言われると、子どもは「自分はダメな奴」だというレッテルを自分で貼ってしまいます。
自分で勝手に限界を作ってしまい、挑戦する気もなくなります。
子どもがサーカスの象になるとこうなる!
次に、子どもが否定的な言葉によってサーカスの象のようになってしまうと、どのような影響があるのか考えてみましょう。
自信がなくなる
否定的言葉を子どもに浴びせると、自分に自信が持てなくなります。
- 「もう、本当に何をやってもできない子ね」
- 「どうして、できないの?なんで、こんなこともできないの」
子育てをしていると、このような言葉をついつい使ってしまいます。
子どもにとっては「やったらできるんだ。YⅮKなんだ」という根拠のない自信が重要です。
しかし、親や周囲からの否定的言葉が続くと、子どもは自信を持つことができません。
ある研究でも、学校で否定的でネガティブな言葉を使わないようにするだけで、子どもたちの勉強に対するモチベーションが上がり成績が向上した。
言葉の中でも身体に関する言葉は特にNG!
→「ちび」や「でぶ」などの言葉は、子どもに大きな悪影響を与える。
やる気がなくなる
人間が「サーカスの象」の状態になると、やる気がなくなります。
自信がない子どもは「何をやってもダメ」と感じています。
そうなると、何に対してもやる気が起きなくなります。
「どうせやってもダメ」だと感じながらするので、いつまでたってもできるようになりません。
そんな時に、ダメ押しのように否定的な言葉を言われると、「やっぱり自分はだめだ」という気持ちがさらに大きくなり、全く挑戦しない子どもになります。
例えできなくても、「頑張っていれば必ずできる」と励まし続けることが重要!
好奇心がなくなる
ネガティブな言葉を子どもに言うと、好奇心がなくなります。
子どもが興味を持って質問をしてきた時に、こんなこと言ってしまうのはNGです。
・今忙しいからあとで。
・うるさいから、あっちにいって。
・携帯ゲームでもしていたら。
このような言葉も、子どもに悪影響を与えます。
子どもが何か聞いてくる時は、「ちゃんと聞いてもらえる」ことが大前提となります。
そんな時にネガティブな対応が続くと、「どうせ言っても聞いてもらえない」と感じてしまいます。
物事への好奇心がなくなり、無気力な子どもになってしまいます。
子どもの好奇心が育つ大切な時期に、子どもの興味や好奇心をしっかりと受け止めて、適切に導いてあげましょう。
「サーカスの象」の補足
心理学の用語で「予言の自己成就」というものもあります。
たとえ根拠のない予言(=噂や思い込み)であっても、人々がその予言を信じて行動することによって、結果として予言通りの現実がつくられるという現象のこと。 例えば、ある銀行が危ないという噂を聞いて、人々が預金を下ろすという行動をとることで、本当に銀行が倒産してしまう、というもの。 このような社会現象のメカニズムを、アメリカの社会学者マートンは「予言の自己成就」と名付けた。
引用:コトバンク

ネガティブな言葉で子どもを縛り付け、「サーカスの象」にするよりも、子どもに「自分はできるんだ」と思わせるような言葉をかけてあげましょう。
「サーカスの象」のまとめ
「サーカスの象」からも分かるように、ネガティブな言葉を使うと子どもに悪影響を与えます。
ネガティブな言葉を使うことによって、子どもの
- 自信
- やる気
- 好奇心
がなくなってしまいます。
みなさんの子どもが、「自信がない、やる気もない、好奇心もない」という状態にならないように、ポジティブな声掛けをしましょう。
「自信に満ち溢れ、やる気があり、好奇心旺盛」な子どもを育てられるように、毎日子どもにかける言葉を工夫してみましょう。

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