・子どもが何をやっても長続きしない。
・冷めやすいので困っています。
・モチベーションを維持する方法はありますか?
こんな悩みを4分59秒で解決いたします。
勉強でも運動でもダイエットでも、成功するためにモチベーションを高く維持する必要があります。

特に子どもであれば、習い事や学校での勉強でもすぐにやる気がなくなってしまった、なんてこともたくさんあります。
その度に、「うちの子は、何をやっても長続きしない。やっぱり生まれ持った性格的なものだよね」なんてことを、ついつい言ってしまうことも。
実は、どんな子どもでもやる気を維持することは簡単なんです。


モチベーションを維持するためには、3つの欲求を満たしてあげる必要があります。
その3つの欲求を満たしてあげると、やる気をなくすことなく高いモチベーションを維持してくれます。
この記事では、「自己決定理論」のことを詳しく説明いたします。
「自己決定理論」を子育てに応用すれば、きっと子どものやる気についての悩みが一気になくなるはずです。
ぜひ、参考にしてください。
・自己決定理論について
・3つの欲求について
・モチベーションを維持する方法
自己決定理論って何?
まず「自己決定理論」について学びましょう。
モチベーションとは切っても切れない関係です。
自己決定理論とは、米国の心理学者であるEdward L. DeciとRichard Ryanが考案したもので、人間には本来3つの欲求(自律性、有用性、関係性)があり、その3つの欲求が満たされたときに、内発的動機づけ(モチベーション)が高まるという理論。
逆に言うと、モチベーションが低い人は、この3つの欲求のどれかが満たされていないということなんです。
この3つの欲求を満たしてあげると、誰でもモチベーションを高く持つことができ、目標を叶えることができます。
子どものやる気が感じられない時には、「自律性」・「有用性」・「関係性」のどの欲求が満たされていないかを観察して下さい。
子どもの満たされていない欲求を満たすだけで、自ら動き出すようになります。
それでは、3つの欲求がどのようなものなのかを解説いたします。
「自己決定理論」の3つの欲求
自律性の欲求
自律性の欲求とは、自分の意志で自由に物事を決めたり、自分の行動を自分で決定し、その行動に責任を持ちたいという欲求です。
この自立性の欲求が満たされていないと、次のような不満が表れてきます。
- 「勉強しなさい」っていうけど、なんか強制的にやらされている感じがしてやりたくない。
- なんで塾に行かないといけないんやろ。無理やり行かされるのは我慢できない。
- 自分のやりたいことくらい自分で決めるよ。
- 習い事なんか、親が決めないで。
人間は誰でも自分で決めたいという欲求があります。
強制的に何かをやらされると当然不満がでてきて、やる気がなくなります。
小さな子どもでも、自分で考えて決定することが重要です。
有用性の欲求とは?
有用性の欲求とは、「自分はやったらできるんだ。やればできる子なんだ」という自信や自分の能力や資質を示したいという欲求です。
このような欲求です。
- これだけ勉強したから、漢字検定には合格できるでしょ。
- クラスで一番勉強を頑張ったので、次の中間テストでは一番をとりたい。
- 毎日、マラソン大会に向けて一生懸命走ったので、マラソン大会では優勝できる。
「自分はやったらできる」と思えることが、やる気につながります。
「自分なんかやってもできない」と思える状況だと、モチベーションを維持することができません。

関係性の欲求とは?
関係性の欲求とは、周囲の人や社会とつながっていたい、連帯感や集団のみんなと、良好な関係を築いていたいという欲求です。
この欲求が満たされていると、こんな感じになります。
- クラスのみんなが仲良くて分からないことも教え合っているので、本当に良いクラスだと思う。
- 先生は私たちのことを一番に考えてくれるし、授業も真剣に分かりやすく教えてくれるので、みんな先生のことが好き。
- 部活動のみんなが良い人ばかりで、頑張ろうと思える。
「自己決定理論」を子育てに活かすためには
次に「自己決定理論」を子育てに活かす方法を紹介したいと思います。
3つの欲求が理解できたら、子どもを観察して、3つの欲求が満たされているかどうかを確かめて下さい。
子どもを観察してみると、意外と多くのことが分かってきます。
分かりやすくするために、「勉強をしない、勉強できない子ども」を例に解説します。
ステップ1:勉強しない理由を探す
まず、勉強をしない理由をできるだけたくさん見つけて下さい。
次のような理由が挙げられるかもしれません。
ステップ2:やらない(できない)理由を整理する
次に、勉強をしない理由を整理してみましょう。
- 勉強って、なんでしないといけないのか分からないよね。
- 「勉強しなさい」って、何回も言われると、本当にうっとうしい。
→自律性の欲求が満たされていない状態
- 頑張っても、もっと頭の良い奴がいるから、報われない。
- 勉強してもどうせできないし、どうせやっても無駄。
→有用性の欲求が満たされていない状態
- 先生が生理的に無理だから、授業受けたくない。
- クラスに友達がいないので、寂しい。
→関係性の欲求が満たされていない状態
子どもが勉強をしない理由はたくさんあります。
その勉強しない理由を見極めると、子どもがなぜ勉強しないのかが理解できます。
ステップ3:欲求を満たすような働きかけをする
理由が整理できたら、次はその欲求を満たしてあげるような働きかけをしてみましょう。
自律性の欲求を満たすためには?
- 家で勉強をするのか塾に通うかを話し合い、自分自身で選ばせてあげる。
- 塾を3つくらい用意し、その中から選んでもらう。
- 勉強や学校の宿題は、いつどのように行うかを自分で決めてもらう。
子どもが、親や先生から強制的にやらされていると感じているのなら、一度子どもと話し合い、子どもが少しでも決定できるようにさせてあげましょう。
自分で決められない時でも、選択肢を用意してあげ、自分で選択する要素を少しでも残してあげることで、自律性の欲求が満たされます。
有用性の欲求を満たすためには?
有用性の欲求を満たすためには、勉強や運動以外でもいいので少しでも努力したこと、少しでも向上した所に目を向け、「自分はやったらできるんだ」という気持ちにさせてあげましょう。
何かに一生懸命取り組んだ結果、思うような結果が得られなかったということもあります。
そんな時に子どもは「自分なんてやっても無駄だ」と感じてしまいます。
そんな時こそ「自分はやったらできるんだ」と思えるように子どもを励ましてあげましょう。
こんな声掛けが有効です。
- 今回は、いつもよりもたくさん頑張ることができたね。
- 前回よりも、少しずつ理解できる所も増えてきたね。
- 今回は、思うような結果がでなかったけど、あと少し努力することができたら、きっと点数が上がるよ。
関係性の欲求を満たすために?
関係性の欲求を満たすためには、親自身が周囲との関係を良好に保つ必要があります。
学校や塾の先生、友達などの悪口は絶対に言わず、担任の先生や教えてくれる教科の先生の良いところ探して、ほめるようにしましょう。
子どもは、基本的に親の言うことを信じています。
親がほめると子どもも好意的に受け止めることができ、関係が良くなります。
また、友達を誘い、みんなで勉強会をするのも旅行な関係性を維持する効果的な方法です。


周囲との関係が少しでも良好に保たれるように、人間関係を少しでも潤滑にするような働きかけをしてみましょう。
自己決定理論のまとめ
今回は勉強を例にとってみましたが、自己決定理論は勉強以外の運動やクラブ活動、仕事など、幅広く使うことができます。
自律性、有能性、関係性の3つの欲求が満たされた時に、モチベーションが高まり、自主的に行動できるようになります。
子どものやる気が起きない理由は必ずあるので、その理由を日頃の観察を通して把握し、自主的に行動できるようにしましょう。

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