・歯磨きしているのに子どもが虫歯になりました。
・子どもの虫歯予防に大切なことは何ですか?
・虫歯にならない歯磨きの方法を教えてください。
このような悩みを59秒で解決します。


子どもに歯磨きをさせているのに、虫歯になってしまう子どもが多くいます。
その原因の大部分は、自己流でやっているからです。
実は、正しい知識で正しく磨かないと、ただ磨くだけでは虫歯予防になりません。
この記事で虫歯についての基礎知識を学び、虫歯予防を実践すると、子どもは虫歯にはなりません。
歯科衛生士でもある私の妻がが、3人の子どもに実践しているので、その効果は実証済みです。
この記事では、子どもの虫歯予防に必要な基礎知識とその予防法を7つ紹介いたします。
この記事を読み終え、今日から自信を持って、子どもに歯磨きをしてみましょう。
・虫歯の原因。
・虫歯予防に必要な知識。
・虫歯を予防するための5つの秘訣。
・虫歯を予防するための具体的な方法。

子どもの虫歯予防はガチで大切!
子どもの虫歯予防は、ガチで大切です。
一度虫歯になってしまうと、その歯は決して元の健康な状態に戻ることはありません。
歯周病も同じで、元に戻ることはありません。
だからこそ、虫歯は治療よりも予防に力を入れるほうが大切です。

親の影響力がかなり大きい
子どもが虫歯になるかどうかは、100%親次第です。
親の生き方や考え方、食べ方や味の好み、生活環境すべてが子どもに影響を及ぼします。
子どもの虫歯は親の責任!
楽して歯磨きの習慣を身につけさせたい方は、この記事を参考にしてください。

子どもが虫歯になる3つの要素とは?
虫歯になってしまう原因を知っていますか?

実は、虫歯の原因には、大きく3つの要素が関わっています。
この3つのバランスが崩れると虫歯になる。
当たり前ですが、総入れ歯の人は虫歯になりませんよね。
歯が1本でもあれば、この3つの要素が成立してしまいます。
逆に言うと、このバランスがとれていれば、ほとんど虫歯になりません。
バランスが崩れる原因は次の2つです。
虫歯の原因1:ミュータンス菌
1つ目の原因は、ミュータンス菌です。
虫歯界のジャイアンです。
ミュータンス菌が虫歯の一番の原因!
ミュータンス菌は生れつき持っている菌でもなければ遺伝でもありません。
人から人に感染する菌です。
その菌がなければ、仮に歯磨きが完璧でなくでも、虫歯にはなりません。(虫歯以外の症状は悪化しますので、歯はしっかりと磨きましょうね。)
その「虫歯菌」はどのようにして、赤ちゃんに感染するのでしょうか。
ずばり大人の「口移し」からです。
それも、親や家族など、赤ちゃん身近な人から感染するケースがほとんどです。
・おじいちゃんおばあちゃんが食べた箸をそのまま使い、子どもにご飯を食べさせた。
・ペットボトルのジュースを飲んで、そのまま子どもに与えた。
・離乳食の時に、親が一度噛み砕いてから子どもに与えた。
・かわいいからと言って、ついつい子どもにキスをした。
こんな些細なことで、感染してしまいます。
このミュータンス菌の存在を知らないと、気が付いたら虫歯菌が子どもに感染してしまいます。
ある意味、虫歯は愛情の裏返とも言えますが、感染症のようなものなので、気をつけて下さい。
虫歯の原因2:プラーク
2つ目の原因は、プラークです。


プラークはどうやって作られるのかと言うと、口の中の菌が糖分を分解して作られます。
プラーク1グラムの中には、なんと1億以上の菌がいると言われています。
プラークは菌の家のような存在。
口の中にプラークがたくさんあると、自然と菌が増えてしまいます。
虫歯予防には「プラークがどれくらい口の中にあるのか」ということが重要なポイント!
また、後から説明する「脱灰」もプラークが原因です。
食べ物の糖分から作り出された大量の酸が歯を溶かしてしまい、虫歯になります。

子どもの虫歯予防に必要な脱灰と再石灰化について
「脱灰」と「再石灰化」についても説明しておきます。
分かりやすいように『歯磨き革命!歯磨きよりも大切なこと』から引用しちゃいます。
脱灰とは、「食べ物が口の中に入ると、2~3分でプラーク(=歯の表面のネバネバした汚れ)が酸性に傾いて、歯の表面を溶かし始めることです。
その後、唾液の力で約20~40分かけて歯の表面を元どおりに治していきます。これが「再石灰化」です。
引用:『歯磨き革命!歯磨きよりも大切なこと』、我妻 夕紀
脱灰は歯を溶かすこと、再石灰化は溶けた歯を元通りにすることです
脱灰は2~3分で始まり、再石灰化は20分~40分もかかる!
再石灰化で歯の表面が元に戻る前に食べ物が入ってしまうと、また脱灰が始まって、歯がどんどん溶けてしまいます。

*注:食べ物によって危険度が違う!
・とても甘い食べ物でも、流れやすくて歯に残らない物あれば虫歯になりにくい。
例)アイスクリーム、アメ、ジュース
・長い時間口の中に残ってしまう食べ物は、虫歯の危険性が高い。
例)ポテトチップス、
食べるものによって虫歯の危険度はそれぞれ違いますが、それ以外にも知っておくべきことがあります。
食後はすぐに歯を磨かなくても良い
実は、食後すぐに歯を磨く必要はありません。

脱灰よって歯が溶け始めている状態で歯磨きをすると、歯が削れてしまうからです。
再石灰化で歯の表面が元に戻るまで30分間は、歯磨きをしないようにする。
食後にお茶や水で口をすすぎ、30分ほどしてから歯を磨くようにするといいでしょう。
では、実際に予防するための秘訣を6つ紹介します。
子どもの虫歯予防の6つの秘訣
虫歯予防の秘訣は6つあります。
この5つを意識すると、虫歯を予防することができます。
秘訣1:やっぱり母乳最高。
秘訣2:歯ごたえのあるものをよく噛んで食べる。
秘訣3:口移しは絶対にダメ。
秘訣4:小さい時から歯磨きの習慣をつける。
秘訣5:夜の歯磨きは徹底的に。
秘訣6:歯医者さんに行ってみよう。
では、それぞれの秘訣を解説していきたいと思います。
秘訣1:やっぱり母乳が一番
虫歯予防の1つ目の秘訣は、できるだけ母乳をあげることです。
特に良質なタンパク質は、歯にとっても必要不可欠な栄養素ですので、適切に摂取できます。
秘訣2:歯ごたえのあるものをよく噛んで食べる
虫歯予防の2つ目の秘訣は、歯ごたえのあるものをよく噛んで食べることです。
小さい時は、虫歯予防だけでなく、これから生えてくる永久歯の発育やあごの発達など、全身が健康に成長するために必要な期間です。
乳幼児期に、よく噛む習慣を身につけるとあごの骨や口周りの筋肉が発達します。
噛むことで虫歯予防に効果的な唾液も多く分泌されます。
秘訣3:口移しは絶対にダメ
3つ目の秘訣は、口移しをしないことです。
すでに説明したように、虫歯の一番の原因は、ミュータンス菌(虫歯菌)です。
このミュータンス菌を、赤ちゃんに感染させないようにするだけで、虫歯のリスクがかなり減ります。
秘訣4:小さい時から歯磨きの習慣をつける
4つ目の秘訣は、歯磨きの習慣をつけることです。

歯磨きの習慣をつけるのって、本当に難しいですよね。
我が家でも、根気強く歯磨きの習慣をつけてもらえるような工夫をしています。
歯磨きの習慣を身につけさせるためには、まず「歯磨きが楽しい」とか「歯磨きが苦痛ではない」と思ってもらうことが大切です。
歯磨きの習慣を楽に身につけさせたい方は、下記の記事を参考にしてくださいね。

少しでも子どもが歯磨きをしやすい雰囲気を作ってあげてください。
歯磨きのようなめんどくさい習慣は、小学校低学年くらいまでは、親が一緒になって取り組まないと、習慣になりません。
習慣がつくまでは、根気強く頑張ってみましょう。
秘訣5:夜の歯磨きは徹底的に
5つ目の秘訣は、夜の歯磨きは大人がしっかりと仕上げ磨きをすることです。

寝ている間は、再石灰化を促してくれる唾液が、ほとんど出ていないからです。

寝る前に食べ物や甘い飲み物を口に入れてしまったら、寝ている間ずっと脱灰され続けてしまいます。

夜の歯磨きで徹底的に口の中をきれいにしておくことが虫歯予防の秘訣!
夜の歯磨きはとても大切なので、最後はパパママが絶対に仕上げ磨きをしてくださいね。
秘訣6:歯医者さんに行く
6つ目の秘訣は、歯医者に行って定期検診をしてもらうことです。
乳歯だからといって歯を磨かなかったり、虫歯をそのまま放置しておくことは絶対ダメです。
虫歯菌が繁殖して、永久歯が生えた時に虫歯になりやすくなるからです。
定期健診に行くことで、プロに歯の状態を見てもらうことができます。
自己流ではなく、しっかりと専門家の意見を参考に予防をしてください。
仮に虫歯になっていたとしてもすぐに発見してくれるし、処置が早ければ早いほどその後の虫歯リスクが軽減されます。
歯医者に行って「フッ素」の力を借りることも、虫歯を予防する上で必要です。


もう少し詳しく言うと、再石灰化を手助けし、より強い歯を作ってくれます。
歯医者に行きフッ素を塗ってもらうことで、虫歯に負けない丈夫な歯を作ることができます。
まとめ:子どもの虫歯予防に必要な6つの方法
虫歯になる主な原因や予防方法が理解できたと思います。
かなり詳しく書かれていたので、この通りにやれば、子どもの虫歯を予防できそうです。
上記のことを意識しながら子育てをすると、虫歯のない元気な子どもになることは間違いありません。
参考文献:
『子どもの歯に強くなる本』、木村 光孝
『子育てできれいな歯並びを!』、倉治 ななえ
『歯磨き革命!歯磨きよりも大切なこと』、我妻 夕紀


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